このページは別記事で描いたVaundyの『おもかげ-self cover-』という曲をモチーフにした、私の妄想ストーリーの数年後の再会(Ifルート)ですφ(・ω・`)
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それでは「おもかげ 数年後の再会(Ifルート)」(´っ・ω・)っすた~と
『おもかげ』~数年後の再会(Ifルート)~
第一章:それぞれの時間
彼女がいなくなった日から、時間は止まらなかった。
止まってほしいとも思わなかった。
ただ——
どこかで、少しだけ“音が抜けた”ような感覚が残っていた。
朝、目を覚ます。
カーテンの隙間から光が差し込む。
以前と同じはずの景色。
でも、何かが違う。
それは“足りない”というより、
“静かすぎる”に近かった。
起き上がる。
顔を洗う。
鏡を見る。
そこにいるのは、いつも通りの自分。
でも、ひとつだけはっきりしていることがある。
——もう、あの人はいない。
その事実は、時間が経っても変わらなかった。
最初の頃は、無意識に探していた。
帰り道。
あの場所。
夕焼けの時間。
「もしかしたら」
そんな期待を、どこかで持っていた。
でも、それも少しずつ消えていった。
来ないものは、来ない。
それを受け入れるしかなかった。
でも、不思議なことに。
完全に“消えた”わけじゃなかった。
彼女の存在は、どこかに残っている。
言葉としてじゃない。
記憶としてでもない。
もっと曖昧で、
もっと形のないもの。
——感覚。
電車に乗る。
人の感情は、今日も見える。
苛立ち。
焦り。
疲れ。
以前と同じように、流れ込んでくる。
でも、違う。
それを“全部受け取る必要がない”と知っている。
「全部、受け取らなくていい」
あの言葉が、ふと浮かぶ。
最初は、ただの“外からの言葉”だった。
でも今は違う。
自分の中から、自然に出てくる。
誰かの感情に触れたとき。
無意識に距離を取る。
“受け取るかどうか”を、選んでいる。
その感覚に気づいたとき、少しだけ立ち止まる。
——変わったな。
自分で思う。
変わろうとしたわけじゃない。
努力した記憶も、あまりない。
ただ、あの人がいた時間があって、
それが、今の自分に繋がっている。
それだけだった。
会社に着く。
デスクに座る。
パソコンを開く。
単調な作業。
同じような会話。
でも、前とは違う。
逃げるために仕事をしているわけじゃない。
ただ、やるべきことをやる。
そのシンプルさが、少しだけ心地よかった。
昼休み。
同僚の笑い声が聞こえる。
前なら、その奥にある感情まで拾っていた。
でも今は違う。
表面のままで、受け取る。
それで十分だと、わかっている。
ふと、自分が笑っていることに気づく。
無理にじゃない。
自然に。
——ちゃんと、戻ってきてる。
そう思った。
帰り道。
空が、ゆっくりと色を変えていく。
あの時間帯。
足が、自然とあの道に向かう。
もう、そこに何かを期待しているわけじゃない。
でも、通る。
そこに“何かがあった”ことを、
自分が知っているから。
あの場所を通る。
誰もいない。
それでも、立ち止まらない。
ただ、少しだけ意識を向ける。
胸の奥に、わずかな感覚が残る。
寂しさ。
でも、それだけじゃない。
温かさ。
安心。
言葉にできない何か。
——おもかげ。
その言葉が、自然と浮かぶ。
はっきりとは思い出せない。
でも、確かにあったもの。
触れられないけど、消えないもの。
それが、今もここにある。
それを、もう否定しない。
消そうとも思わない。
“残っているものは、そのままでいい”
そう思えるようになっていた。
歩き出す。
夕焼けが、少しずつ夜に変わっていく。
その変化を、ただ受け入れる。
抗わない。
——流れに任せる。
あのときの言葉。
でも今は、それが“自分の言葉”になっている。
そして、気づく。
——もう、大丈夫だ。
理由はない。
でも、確かにそう思える。
誰かがいなくても、立っていられる。
それは、“強くなった”わけじゃない。
“自分で扱えるようになった”だけ。
その違いが、今ははっきりわかる。
空を見上げる。
同じ空。
同じ街。
でも、見え方はもう違う。
その中で、ふと思う。
——あの人は、どうしてるんだろう。
懐かしさのような感覚。
でも、それに引っ張られない。
ただ、浮かんで、静かに消えていく。
それでいい。
それが、今の自分の在り方。
歩きながら、少しだけ笑う。
——ちゃんと、進んでるな。
その実感が、胸の奥に残る。
そして、そのまま日常の中へ戻っていく。
気づかないまま。
“次の出会い”に近づいていることに。
第二章:彼女のその後
彼と離れてからも、彼女の生活は大きくは変わらなかった。
朝、目を覚ます。
窓から入る光。
少しだけ冷たい空気。
それらを、ただ受け取る。
人の感情は、相変わらず見えていた。
電車の中。
苛立ち。
不安。
疲労。
それらは、以前と同じように流れ込んでくる。
でも、彼女はもう慣れていた。
受け取らない。
掴まない。
流す。
それは“努力”ではなく、
もう“当たり前”になっていた。
それでも、ひとつだけ変わったことがあった。
“残すこと”を、許せるようになったこと。
以前の彼女は、何も残さないようにしていた。
関係も、感情も、記憶も。
すべてを流して、
何も引きずらないようにしていた。
それが、一番壊れない方法だと思っていた。
でも。
彼と過ごした時間だけは、違った。
完全には流せなかった。
流そうとすれば、できたはずだった。
でも、しなかった。
理由は、自分でもはっきりしていない。
ただ。
消す必要がないと思った。
夕焼けの色。
並んで歩いた時間。
あの、踏み込みすぎない距離。
それらが、胸の奥に静かに残っている。
それを、無理に消そうとは思わなかった。
「残ってるな」
ある日、ふと口に出す。
それは、寂しさじゃなかった。
むしろ、少しだけ温かいものだった。
それに気づいたとき、
少しだけ驚いた。
——変わったな。
以前の自分なら、
こういう感覚は“邪魔”だった。
残っているものは、引きずる原因になる。
だから、消していた。
でも今は違う。
残っていてもいい。
それがあっても、自分は崩れない。
そう思えるようになっていた。
会社での会話。
友人とのやり取り。
以前と同じように距離を保ちながらも、
ほんの少しだけ“関わり方”が変わっていた。
完全に外側にいるわけじゃない。
必要なときには、ちゃんと入る。
でも、深く入りすぎない。
そのバランスが、自然に取れるようになっていた。
ある日の帰り道。
夕焼けの時間。
ふと、あの場所に近づく。
意識していたわけじゃない。
ただ、気づいたらそこにいた。
立ち止まる。
同じ景色。
同じ光。
でも、もう“待つこと”はない。
彼が来るかもしれない、なんて思わない。
それでも。
胸の奥に、少しだけ何かが動く。
——ここで会ったな。
それだけ。
それ以上でも、それ以下でもない。
それを、ただ受け入れる。
無理に流さない。
残したまま、前に進む。
その感覚が、心地よかった。
空を見上げる。
色がゆっくり変わっていく。
その変化を、ただ見つめる。
——流れに任せる。
あのとき彼に言った言葉。
でも今は、それが“自分の言葉”として存在している。
そして、ふと思う。
——あの人、どうしてるかな。
以前とは違う感覚だった。
会いたいわけじゃない。
でも、気になる。
それは、“依存”じゃない。
ただ、“残っているもの”がそうさせる。
それに気づいたとき、
彼女は少しだけ笑った。
「まあ、元気ならいいか」
それで終わる。
引きずらない。
でも、消さない。
その距離感が、今の彼女だった。
歩き出す。
夕焼けが、夜に変わっていく。
その流れの中で、
自分もまた、進んでいることを感じる。
そして気づく。
——もう、大丈夫。
誰かに支えられなくても、
自分で立てる。
それは、“強さ”というより、
“扱い方を知っただけ”。
その実感が、静かに胸に残る。
そして、ほんの少しだけ思う。
——もし、また会うことがあったら。
そのときは、
ちゃんと“同じ場所”で話せる気がする。
その考えを、否定しない。
でも、期待もしない。
ただ、流れの中に置いておく。
それが、自分の選び方だった。
そして彼女は、そのまま歩いていく。
まだ知らない。
その“もし”が、すぐそこまで来ていることに。
第三章:もう一度、同じ場所で
その日も、特別な理由はなかった。
彼は、ただ帰り道を歩いていた。
仕事を終えて、
いつも通り駅に向かう。
少しだけ疲れている。
でも、それは以前のような“削られる疲れ”じゃない。
ちゃんと終わる疲れ。
その違いを、もう理解していた。
電車を降りる。
人の流れに紛れて歩く。
感情は見える。
でも、もうそれに引きずられない。
ただ、“通り過ぎていくもの”として捉える。
それが自然にできるようになっていた。
出口へ向かう途中、
ふと、足が少しだけ遅くなる。
理由はない。
でも、どこかで“懐かしさ”が引っかかる。
視界の奥に、夕焼けの色が広がる。
あの時間。
あの色。
無意識に、あの道へと足が向く。
もう、何かを期待しているわけじゃない。
ただ、“通ったことがある場所”として、
そこにあるだけ。
それでも。
ほんの少しだけ、胸の奥がざわつく。
同じ頃。
彼女もまた、同じように歩いていた。
意識していたわけじゃない。
ただ、仕事を終えて、
いつもの帰り道を進んでいただけ。
でも、ふと気づく。
足が、あの場所へ向かっている。
——なんでだろ。
自分でもわからない。
でも、止める理由もない。
そのまま歩く。
夕焼けが、少しずつ濃くなっていく。
あのときと同じ光。
あのときと同じ時間。
でも、心はもう違う。
“待っている”わけじゃない。
“探している”わけでもない。
ただ、流れの中にいる。
そのまま、歩く。
そして——
同じ場所に、たどり着く。
彼は、少しだけ足を止める。
彼女も、同じように立ち止まる。
ほんの数秒。
何も起こらない時間。
その中で、
空気が、わずかに揺れる。
視界の端に、
“見覚えのある感覚”が入る。
彼は、ゆっくりと振り向く。
彼女も、同じタイミングで顔を上げる。
目が合う。
一瞬でわかる。
言葉なんていらない。
——あの人だ。
同時に思う。
でも、それは“過去のままの人”じゃない。
変わっている。
表情が違う。
立ち方が違う。
空気が、まるで違う。
でも。
確かに同じ。
あのとき感じたものが、
そのまま残っている。
ほんの一瞬、
時間が止まったように感じる。
周りの音が遠くなる。
夕焼けの光だけが、2人を包んでいる。
どちらも、すぐには動かなかった。
無理に近づかない。
でも、離れもしない。
その距離が、すでに“完成されていた”。
彼が、少しだけ息を吐く。
そして、わずかに笑う。
「……久しぶり」
それだけ。
短い言葉。
でも、その中にすべてが含まれている。
彼女も、ほんの少しだけ笑う。
「うん」
それだけ。
それ以上はいらない。
何をしていたか。
どう変わったか。
そんな説明は必要なかった。
今、ここにいること。
それだけで、全部が繋がる。
少しだけ、間が空く。
でも、それは気まずさじゃない。
むしろ、安心に近い。
彼は思う。
——あのときとは違う。
もう、支えてもらう必要はない。
でも。
それでも、ここにいたいと思う。
彼女も同じことを感じていた。
もう、助ける必要はない。
でも。
それでも、この時間を手放したくない。
それは、依存じゃない。
“選択”。
その感覚が、2人の間に静かに流れている。
夕焼けが、少しだけ色を変える。
時間が、ゆっくり進み始める。
その中で、
彼は一歩、前に出る。
ほんのわずかな距離。
でも、その一歩には意味があった。
彼女も、少しだけ近づく。
同じように。
どちらも無理をしていない。
自然に、そうなった。
そして、2人は気づく。
——もう、すれ違わない。
その確信が、
言葉にしなくても伝わっていた。
第四章:動き出す関係
「……久しぶり」
「うん」
それだけの言葉で、時間はちゃんと繋がった。
無理に会話を広げる必要はなかった。
沈黙も、違和感にはならない。
ただ、“ここにいる”という事実が、
静かに2人の間に流れていた。
夕焼けの光が、少しずつ色を変えていく。
その変化を、2人は同じ方向で見ていた。
以前と違うのは、
“並んでいる理由”だった。
あの頃は、偶然の延長だった。
でも今は違う。
ここにいるのは、偶然じゃない。
それぞれが歩いてきた結果、
同じ場所に辿り着いた。
その事実が、はっきりと存在している。
彼は、少しだけ息を整える。
言葉を選ぶ必要はない。
でも、“選びたい”と思った。
それが、あの頃との一番の違いだった。
「さ」
小さく、声を出す。
彼女がこちらを見る。
その視線は、柔らかくて、
でもしっかりとこちらを捉えている。
逃げ場はない。
でも、それが心地よかった。
「少し、歩かない?」
たったそれだけの言葉。
でも、それは“誘い”だった。
あの頃にはなかった、
明確な意思。
彼女は、ほんの一瞬だけ驚いた表情を見せる。
でも、すぐに小さく笑う。
「うん」
その返事には、迷いがなかった。
2人で歩き出す。
あの頃と同じ道。
でも、空気はまるで違う。
沈黙がある。
でも、それは“何もない”時間じゃない。
お互いが、お互いの存在を感じながら、
同じ方向を見ている時間。
彼は、少しだけ周りを見る。
人の流れ。
夕焼けの色。
風の音。
全部、いつも通り。
でも、隣に誰かがいるだけで、
こんなにも違って見える。
——不思議だな。
心の中で、そう思う。
彼女も、同じことを感じていた。
以前と同じように並んでいるのに、
“支えている/支えられている”という関係がない。
ただ、同じ高さにいる。
それが、こんなにも軽いとは思わなかった。
「変わったね」
ふと、彼女が言う。
彼は少し考えてから答える。
「そっちも」
それだけ。
でも、意味は十分に伝わる。
お互いに、同じことを感じている。
言葉にしなくてもわかる。
それが、今の2人の距離だった。
少し歩いた先で、立ち止まる。
信号が赤に変わっている。
人の流れが止まる。
その中で、2人だけが少し違う時間を感じていた。
彼は、ふと横を見る。
彼女も、同じタイミングでこちらを見る。
視線が重なる。
あの頃とは違う。
逃げない。
逸らさない。
そのまま、受け止める。
ほんの少しだけ、距離が縮まる。
自然に。
意識せずに。
それでも、はっきりと感じる。
——近い。
でも、怖くない。
その距離に、意味があるとわかっているから。
信号が青に変わる。
人の流れが動き出す。
2人も、その中に入る。
でも、歩く速さは同じだった。
無理に合わせているわけじゃない。
自然に揃っている。
それが、今の関係だった。
駅に近づく。
あのときと同じ場所。
でも、今回は違う。
どちらも、“終わり”を考えていない。
ただ、次をどうするかを考えている。
彼は、少しだけ立ち止まる。
彼女も、自然と止まる。
少しだけ間が空く。
でも、それは迷いじゃない。
選ぼうとしている時間。
彼が口を開く。
「また、会える?」
あの頃にはなかった言葉。
逃げない問い。
彼女は、少しだけ目を細める。
その表情は、どこか嬉しそうだった。
「うん」
短い答え。
でも、それで十分だった。
“約束”になった。
形のある、次への繋がり。
夕焼けが、ゆっくりと消えていく。
夜が来る。
でも、もう怖くない。
隣にいるのは、
“いなくなる存在”じゃない。
“選んで一緒にいる存在”だから。
そして2人は、また歩き出す。
今度は、終わりじゃなく、
続いていく時間の中へ。
最終章:選び続けるということ
季節が、ひとつ巡った。
あの夕焼けの道も、
少しずつ色を変えている。
春の柔らかい光。
夏の強い日差し。
秋の乾いた風。
そのすべての中を、
2人は一緒に歩いてきた。
特別な出来事は、ほとんどなかった。
でも。
小さな積み重ねが、
確かにそこにあった。
何気ない会話。
同じタイミングで笑うこと。
同じ景色を見て、同じように感じること。
それが、当たり前になっていた。
でも、当たり前だからこそ、わかる。
これは、偶然じゃない。
“選び続けてきた結果”だと。
ある日の帰り道。
久しぶりに、あの場所を通る。
夕焼けの時間。
最初に出会ったときと、同じ色。
でも、意味はまるで違う。
彼は、少しだけ立ち止まる。
彼女も、自然と足を止める。
何かを感じ取ったように。
風が、静かに流れる。
その中で、彼は少しだけ息を吐く。
言葉を探す。
でも、飾る必要はないとわかっていた。
ここまで来た関係に、
“綺麗な言葉”はいらない。
本当に必要なのは、
“そのままの気持ち”だった。
「さ」
小さく声を出す。
彼女がこちらを見る。
その視線は、あの頃と同じで、
でも、少しだけ違っていた。
もう、“離れることを前提とした距離”じゃない。
ちゃんと、ここにいる視線。
彼は、少しだけ笑う。
「なんかさ」
言葉が途切れる。
でも、それでいい。
彼女は待っている。
急かさない。
その時間ごと受け取るように。
「最初さ」
ゆっくりと、言葉を紡ぐ。
「すれ違ってたよな」
彼女が、少しだけ笑う。
「うん」
短い返事。
でも、その一言にすべてが含まれている。
「で、いなくなって」
「それで終わったと思ってた」
夕焼けが、少しだけ濃くなる。
彼は、その光の中で言葉を続ける。
「でも、違った」
静かな声。
でも、確かに届く声。
「残ってた」
胸の奥に、自然と触れるような言葉。
「見えないまま、ちゃんと残ってた」
彼女の表情が、ほんの少しだけ変わる。
驚きでもなく、
悲しみでもなく、
“理解したときの顔”。
「でさ」
彼は、少しだけ目を逸らして、
すぐに戻す。
逃げない。
あの頃とは違う。
「今はさ」
一度、息を吸う。
「一緒にいるの、選んでるって思える」
その言葉は、まっすぐだった。
依存じゃない。
必要だからでもない。
それでも、一緒にいる。
その意味を、ちゃんと理解した上で。
彼女は、何も言わずに聞いている。
でも、その目がすべてを語っていた。
彼は、少しだけ手を伸ばす。
彼女の手に触れる。
あのときと同じ場所で。
でも、今は違う。
迷いがない。
「だから」
そのまま、続ける。
「これからも」
一瞬だけ、言葉が止まる。
でも、ちゃんと進む。
「一緒にいたい」
シンプルな言葉。
でも、それが一番正確だった。
彼女は、少しだけ目を閉じる。
風が、静かに通り抜ける。
そのあと、ゆっくりと目を開ける。
そして、優しく笑う。
「うん」
それだけ。
でも、それで全部だった。
“はい”でもなく、
“もちろん”でもなく、
ただ、その一言。
自然に出てきた答え。
彼は、少しだけ息を吐く。
肩の力が抜ける。
何かが、静かに収まる。
彼女の手を、少しだけ握る。
強くはない。
でも、離さない。
それが、今の2人の形。
夕焼けが、ゆっくりと沈んでいく。
夜が来る。
でも、もう終わりじゃない。
ここから続いていく時間。
2人で選んでいく未来。
その中に、“おもかげ”は残り続ける。
消えない。
でも、もう過去じゃない。
今と未来を繋ぐものとして、
そこにある。
そして2人は、歩き出す。
同じ速さで。
同じ方向へ。
その先に何があるかは、まだわからない。
でも、それでいい。
選び続ける限り、
この関係は続いていく。
静かに。
確かに。
~完~
他にも『Vaundy』の名曲を紹介しておりますので併せてご覧くださいρ(._.*)ρ








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